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真山とそのスタッフ達が、小説を制作する過程で行った調査や分析のリポートを紹介。

テレビ東京 ドラマ特別企画「巨悪は眠らせない 特捜検事の標的」特集 撮影現場レポート1

2017/07/26

クランクインの翌日。朝から小糠雨の降るなか、都内某ホテルで撮影が行われた。
スイートルームを貸し切り、重要な“告発”シーンの撮影準備が進む。
今回、主人公の特捜検事・冨永真一(玉木宏)が追い詰めるのは、日本初の女性内閣総理大臣候補、国民に絶大なる人気を誇る越村みやび(名取裕子)。介護福祉改革に情熱を注ぐ大物議員である彼女の“受託収賄容疑”の証拠を持つという人物の告発を冨永らが受け、事情聴取する。この緊迫した場面の撮影が行われるのだ。

約1年ぶりに、スーツを身にまとって静かにたたずむ玉木さんを見かけたときは、「また冨永に会えた」という喜びを感じた。
冨永のそばにいつも控える五十嵐鉄夫(萩原聖人)、冨永とタッグを組んで証拠を固めていく藤山あゆみ(滝沢沙織)といったおなじみの面々が集まり、本日の山場である場面のリハーサルが始まった。
特捜部の検事に告発をすることになり神経が高ぶっている状況の片岡史朗(上杉柊平)、そしてその弁護士でありくせ者の宮崎穂積(本多博太郎)が冨永と対面する場面は、権野元監督が自ら演出をし、小道具のつかい方や台詞を言うタイミングなど、俳優陣の演技が細かく調整されていく。監督の大きな「カット!」という声が繰り返されるたび、少しずつ現場の空気が高まっていった。
「ドラマ化の度に感動するのは、文字で描いた場面が空間となり、人が出現し、登場人物のイメージや思いそのままに言葉を発し、行動することです。特に、ドラマ「巨悪は眠らせない」シリーズは、可能な限り原作に忠実に再現してくださるので、格別。自分が編み出した言葉を、冨永に扮する玉木さんが発している――。この、得も言われぬ不思議な感覚は、原作者の至福の時。それを存分に味合わせてもらいました。」(真山)

問題となる収賄のお金“三億円”も用意されていた。本物のお札は画面に写る部分のみだが、これで1億円分。思いの外コンパクトサイズにおさまることに驚く。紙袋には架空の銀行名とマークが施されていた。
問題となる収賄のお金“三億円”も用意されていた。本物のお札は画面に写る部分のみだが、これで1億円分。思いの外コンパクトサイズにおさまることに驚く。紙袋には架空の銀行名とマークが施されていた。
  越村みやび逮捕のため、ホテルの部屋に冨永や五十嵐が入っていく場面も先に撮影された。廊下に熱気が漂う。
越村みやび逮捕のため、ホテルの部屋に冨永や五十嵐が入っていく場面も先に撮影された。廊下に熱気が漂う。
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