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黙示

単行本

黙示

黙示

[出版社]
新潮社
[発売日]
2013年2月22日
[ISBN]
978-4-10-323322-0
[価 格]
1,700円(+税)
amazon/黙示
あらすじ
農薬を散布していた一機のラジコンヘリが、小学生の集団に墜落した。高濃度の農薬を浴びた少年は意識不明の重体に。少年の父親の平井は、農薬の開発責任者だった。
事件の一部始終を目撃していた養蜂家でもあるカメラマンの代田は、テレビ番組で発言する。「農薬の恐怖は、放射能以上だと言っていいんじゃないでしょうか」。使われていた農薬は、ネオニコチノイド。ミツバチの集団失踪現象の犯人とも言われている薬剤だ。
同じ頃、農水省キャリアの秋田一恵は大臣直轄のセクションに抜擢される。命じられた課題は、農産物輸出のビジネス戦略だったが…。
女性キャリア官僚、農薬メーカーの開発者、カメラマン。3人の理想と現実、矛盾と葛藤、そして「危険な正義」。それぞれの戦いが交錯し、思いもよらぬ結末が待ち受ける。
文庫本
黙示

黙示

[出版社]
新潮文庫
[発売日]
2015年8月1日
[ISBN]
978-4-10-139052-9
[価 格]
750円(+税)
amazon/黙示
作者の思い
気がつくと、1年半ぶりの新作になりました。『黙示』は、「小説新潮」で連載していた『沈黙の代償』の改題です。それを加筆修正(今回も、相当な量になりました)したものです。テーマは、食の安全と農業です。『プライド』の中でも少し取り上げた、農薬の問題、さらに農業は本当に守られるべき弱い産業なのかという点について、様々な可能性を探りました。
こう書くと、難しい印象を持たれるかも知れませんが、おそらく今までで一番、専門用語の少ない長編ではと思っています。
なぜ、『沈黙の代償』から、『黙示』と改題したのか。
それは、作品をお読み戴ければ、おわかり頂けるのではないかと思います。

〈2013年1月〉

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